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写真判定装置の歴史

写真判定装置の歴史
現在の陸上競技の運営に欠かすことができない「写真判定装置」。
その歴史は古く、昭和39年東京で開催された国際大会において初めて使用されました。
現在、日本陸上競技連盟競技規則では、写真判定装置の使用について次のように定められています。
 第165条 計時と写真判定

 写真判定(電気計時)
 13. 本連盟が主催、共催する競技会、および本連盟が特に指定する競技会では、
   必ず写真判定システムを使用しなければならない。
 日本陸上競技連盟競技規則(2011年3月修改正)
 公益財団法人日本陸上競技連盟 編 陸上競技ルールブック2015年度版より抜粋

写真判定装置の歴史

昭和39年 国際大会で初めての使用

【ロールフィルム式】

35mmの白黒ロールフィルムで撮影
暗室で現像処理を人の手で実施
処理されたネガをスライド映写機で拡大し、判定

昭和54年 アキュトラック(USA) 採用

【ポラロイド式】

白黒ロールフィルムをポラロイドフィルムに変更
処理時間を大きく短縮、処理を誰でもおこなえるように
※現在の電子式スリットカメラの原型となる旧ゴールコーダーのフィルムを使用せず、ICメモリーによる画像処理方式も同年から採用開始。

アキュトラック
昭和58年 ニシ式写真判定装置 採用

【ポラロイド式】

ポラロイドフィルムを2本使用することで、多くの選手の撮影が可能に。

ニシ式写真判定装置
昭和61年 OMEGA OPS-2(スイス) 販売開始

【ロールフィルム式・自動現像タイプ】

35mmの白黒ロールフィルムを使用
現像処理を自動化、暗室が不要

OMEGA OPS-2
平成元年 ニシ・スポーツが電子式スリットカメラ(MF100)を開発

【スリットカメラ式】

従来の写真判定装置の概念を一新する画期的な写真判定装置。
ビデオとも写真とも異なるスリットカメラを使用
最大で1秒間に2000回、フィニッシュライン上の静止画を撮影
競技者のトルソー位置を判定することで、トルソーがフィニッシュラインを通過した時間を割り出すことが可能

mf100-1 mf100-2mf100-3
平成 7年 電子式スリットカメラのカラータイプ(MF500)開発
電子式スリットカメラのカラータイプ
平成 9年 コンピューターによる画像処理を利用したタイプ 開発

天候の急変にも対応するオートアイリス機能搭載
撮影後に画像の明るさを調整することが可能
事前にデータを編集しておくことで、種目登録を容易に
画像検知による自動撮影機能搭載

コンピューターによる画像処理を利用したタイプ

現在の写真判定装置

現在の写真判定装置は記録を1/1000秒単位まで計測し、それを1/100秒単位に切り上げて表示しています。
最新機種では、1/2000秒のCCDカメラを採用。
動作中の撮影データ全保存機能や、スタート時刻の検出時刻全記録、カメラ本体に液晶モニターを採用するなど、
現場から得たノウハウを結集し、経験や知識に頼らない操作性や、"もしも"のときのバックアップシステムを追求しました。

現在の写真判定装置(NMF1000W RGBフィニッシュコーダー)

写真判定の記録とフィニッシュタイマーの速報タイムの違い

競技場のフィニッシュ地点にセットされているフィニッシュタイマー。
ラップタイムやフィニッシュ時の参考タイム、また写真判定装置で判定された正式タイムなどを表示します。
競技会の中で、選手がフィニッシュした瞬間に止まる参考タイムと写真判定装置で判定された正式タイムとで、多少の差(1/100~2/100秒程度)が生じるケースがあります。
これは、フィニッシュタイマーをストップさせる方法と写真判定装置で判定する方法が異なるために生じます。
フィニッシュタイマーはフィニッシュラインの両側にセットされたビーム(光電管)を選手が通過した瞬間にストップします。
つまり、選手が持っているバトンや、腕などがビームを通過した場合もタイマーはストップします。
一方、写真判定装置は陸上競技のルールであるトルソー(身体の中で、頭・首・腕・脚・手・足を除いた部分)がフィニッシュラインを通過した瞬間で判定しています。

したがって、フィニッシュした瞬間の姿勢によってトルソーよりも早くタイマーをストップすることがあり、フィニッシュタイマーの参考タイムと写真判定装置の正式タイムとに差が出ることがあるのです。

フィニッシュタイマー
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